特定の条件下で、Teams に投稿された SharePoint へのハイパーリンクが開かない事象が発生することがあります。これは複数の製品が関係しており、特定の URL 構造とセキュリティ機能が影響しています。
前提条件
この問題は、以下の条件が重なった場合に発生する可能性があります。
- SharePoint サイトのフォルダー名が「数字+ピリオド+日本語」の形式である
- Teamsクライアントに絶対パスの URL を貼り付けて投稿した際、URLに xsdata 以降の文字列が自動的に付与される(*)
(*) xsdata 以降の文字列は、Microsoft Defender for Office 365 の ATP(Advanced Threat Protection) による既定の動作です。
Teams ATP(Advanced Threat Protection)とは?
ATP は、Microsoft Defender for Office 365 の一部として提供されるセキュリティ機能で、Microsoft Teams、SharePoint Online、OneDrive にアップロード・共有されるファイルやリンクに対して、マルウェアや悪意あるリンクの検出・防御を行います。
Teams で共有される SharePoint Online のリンクはブラウザで開かれるため、Safe Links 機能による検査が必要です。
再現手順
SharePoint のライブラリを作成し、以下のようなフォルダー構成を用意します。
「10.TESTフォルダー」 → 「2025年度」 → 「7月出張」
「2025年度」フォルダーに移動した状態で、「7月出張」フォルダーの [・・・] → [詳細] → [パス] の右にある [直接リンクをコピーする] をクリックして、「7月出張」フォルダーの絶対パスを取得します。
取得した URL を Teams クライアントに貼り付けて投稿します。
Teams 上でリンクをクリックし、ブラウザーで SharePoint サイトを開きます
現象
リンク内の日本語部分が Unicode エスケープされることで、以下の問題が発生します
- 「レンダリングで不明なエラーが発生しました」と表示される
- フォルダー名の日本語部分が Unicode エスケープされた状態で表示される
期待される動作
- 日本語部分が Unicode エスケープされず、正しいフォルダー名が表示される
- レンダリング エラーが発生しない
対処方法
フォルダー名に「数字 + ピリオド + 日本語」の組み合わせを使用することを避ける
フォルダー URL の取得方法を変更する(絶対パスではなく、以下の方法を推奨):
a) フォルダーの [・・・] → [リンクのコピー] をクリック
b) 表示される選択画面上で、リンクの種類を選択します。
- 共有する範囲を変更したくない場合、[既存のアクセス権をもつユーザー専用] を選択します。
c) [適用] → [リンクのコピー] をクリックします。
今回の記事は以上となります。 ご不明点等がありましたら、弊社サポート サービスまでお気軽にお問い合わせください。
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